ジムカーナレッスン


☆イベント参加(この日の為に練習がある)


■自分は下手だとか言わずに、イベントには積極的に参加すること。
イベントに参加しないと練習のテーマが見つからず、運転技術が上達しない。
また、イベントでの独特の緊張感に早く慣れた方がよいから。
(全日本選手にも入門時代があった事を忘れないこと。)

■メイン参加イベントは自分のレベルに合ったものを選ぶこと。
入賞の可能性が全く無いイベントへの参加は参加費の寄付でしかない。

■運転レベルが向上し、入賞の確率が上がってきたら、1ランク上のイベントにも積極的にチャレンジすること。
(新たな練習テーマを見つける為に)

■1人で参加してもあまり楽しくないので仲間と話し合って一緒に参加するイベントを決めること。
(選択に際しては、先輩達のアドバイスを受けること。)

■参加イベントはシーズンオフの間に十分検討し一定のシリーズに全戦参加することが望ましい。
(シリーズを通して参加すると友達や知り合いがふえ、いっそうジムカーナをエンジョイできる。)

■参加申込書・特別規則書の入手方法は各主催者の事務局のホームページからダウンロードする。
(一般的には開催日の1ヶ月前には完成している。)

■イベントの申し込みは常に早めに行う。
申し込み開始日にイベント事務局に届く様に必ず現金書留を送るか申込書を郵送して銀行振込する。
申し込み期限ぎりぎりに申し込む様な余裕のない精神状態では良い成績は残せない。

■申込書の記入事項は必ず全部記入すること。
記入の仕方に疑問が有る場合は自分勝手に判断せずに必ずクラブの先輩やイベント事務局に問い合わせること。

■イベント前の車輌整備やチェックは少なくとも1週間前には終わらせること。
(万一、トラブルを発見しても修理が間に合わない事が有るため。)

■会場に飲食設備があるのか・昼食付のイベントかを確認する。
会場に飲食施設が無い場合は事前に購入して会場に持参する。

■イベント前日には、持って行くもの(特にライセンス・免許証・受理書)を必ず確認すること。

■イベントの数日前からは夜更かし等をせずに、十分な睡眠を取り体調を整えておくこと。

■睡眠不足は記憶力が低下し、ミスコースを誘発する可能性が高くなる。

■イベント当日はゲートオープン時間(受付開始時間ではない)に十分間に合う様に家を出発する事。
ただし、ゲートオープンの時間よりあまり早く着くと付近の民家に迷惑をかける場合があるので
会場の近所で民家の無いところで時間調整をすること。

■会場に行くルートは事故や渋滞の確率の低いものを選ぶか、迂回ルートを確認しておくこと。

■万が一、事故や寝坊で会場到着が遅れそうな場合や参加を取りやめる場合には必ず主催者に連絡すること。

■会場付近には民家が在る場合が多いので朝早くはエンジンを切り、大声で話し合わないこと。



☆イベント参加で持参するもの(必要な物を優先順位を付けて積み込む)






■運転免許証

■JAFライセンス(必要に応じて)

■JMRCスポーツ安全保険証(必要に応じて)

■受理書

■規則書(シリーズ規定、特別規則書)

ヘルメット(規格適合品で製造後10年以内)

レーシンググローブ(難燃又は耐火性)

■レーシングシューズ(規則に応じて)

■レーシングスーツ(規則に応じて)

■スペアタイヤ(前日練習及び万が一のタイヤトラブルの為。タイヤカバーを使用して積載。)

■ジャッキ(積めればガレージジャッキ、無理ならシザースジャッキ

■折り畳み式ウマ(リジットラック)

■車止め

■十字レンチ又は電動インパクトレンチ

■トルクレンチ(10〜20kgf)

■工具(パンク修理キットや簡単な修理・整備が出来る基本工具類)

■パイロン傷消し剤(フッソベール

エアーゲージ

■エアーポンプ(電動又は手動)

■折り畳み椅子(チェア&長椅子)、組み立て式テーブル

■簡易テント(2.5m×2.5m以下)

■テント固定用のロープ類(強風対策)

■テントの雨除け日除けシート(サイドカバー)

■グランドシート(荷物の雨よけ)

■ドライブシャフト等のスペアパーツ(破損の恐れがあるパーツ)

■軍手、皮手袋

■作業用ツナギ(必要に応じて)

■ウエス、タオル

■大きめの傘、雨カッパ

■雨用長靴

■筆記用具

■ゴミ袋(殆どの会場がゴミは持ち帰り)

■ガソリン携行缶(近年は給油の規制が厳しいので持参しない選手が多い)



☆会場に入ったら(入った時からスポーツマン)


■会場に入ったら、オフィシャルの指示に従ってパドックの指定の位置に車輌を通路側を前にしてバックで駐車させる。

■室内やトランク内の全ての荷物(フロアマットも含む)を速やかに、自分の車の後ろや横に降ろすこと。
この際、雨や日差しよけの為にテントやグランドシート等で荷物をカバーすること。

■行き帰りのタイヤと競技用タイヤが異なる場合は速やかに交換すること。

■室内やトランクルーム内に固定されていない物が無いか確認する。
(万が一の横転事故の際に、ドライバーが怪我をしないようにするため。)

■ワイドミラー・ドリンクホルダー・レーダー探知機等の競技に関係無い物も外しておくと。

■サイドブレーキ調整の必要な車(ランサー・ミラージュ系等)は必ず車検を受ける前に調整をしておくこと。



☆受付(余裕をもって早めに済まそう)


■タイムスケジュールを確認し受付の開始時間の少し前に免許証・ライセンス・受理書・その他指定されている物を
用意して受付場所に待機すること。

■受付で渡される、ゼッケン・コース図・参加者リスト等が入っているかを、その場で確認する。

■受付付近に公式通知(ゼッケンの貼る位置の指定・その他オフィシャル指示)が出ていないかどうかを確認する。



☆車検(早めに受ければ落ち着ける)


■ゼッケンは指定の位置に、走行中にはがれないように確実に貼り付ける。
雨の場合は十分に水を拭いてから貼ること。(ガムテープでの全周固定がベスト。)

■車検では、安全装備(ヘルメットの規格・グローブの有無・シートやシートベルトの固定方法等)や
タイヤの残りミゾの確認が主なチェツク項目で車検証の確認等を行う場合もあるので用意しておくこと。

■走行準備がすべて整ったら、ボンネットを開けてヘルメットを屋根の上にのせて、待機すること。
雨天の際にはオフィシャルの指定の方法(ワイパーを立てる等)で車検を受ける準備が整ったことを明示する。
また、受付で車輌申告書を返却された場合は、変更点の有無を確認して、車検委員に渡すこと。



☆ドライバーズブリーフィング(聞くは一時の恥・聞かぬは一生の損)


■ドライバーズブリーフィングには必ず参加すること。

■私語を慎み、オフィシャルによる競技会の進行説明を良く聞くこと。

■疑問点が在る場合は、遠慮をしないで必ず質問すること。
(特に脱輪の判定基準やミスコース後の再走行の可否等)



☆慣熟歩行(スタート前に勝負が始まっている)


■慣熟歩行を失敗すると、競技会では絶対に勝てない。

■慣熟歩行を行う前にコースを覚え、慣熟歩行時にはなるべくコース図を見ないで行うこと。

■慣熟歩行は走行ラインを確認するために、一番先頭または人の少ない状況で行うこと。
(人の背中をみての慣熟歩行はミスコースを誘発する。)

■慣熟歩行中は常に前後左右の景色を確認し、走行ラインを覚えること。
また、最低1周は他人とは喋らず一人で歩くこと。

■パイロンを直線的に結んで歩くのでは無く自分のラインを常に考えて想定ラインを歩くこと。

■人と自分とでは運転方法や車種が違うと割り切って考え他人のラインに惑わされないこと。

■ラインを考えるときは、ベストライン・失敗ライン・グリップライン・サイドターンライン等数種類のラインを想定し歩行すること。

■慣熟歩行が終了したら、スタート前までに少なくとも20回以上のイメージ走行を行う。
(イメージ走行は必ず目をつむってステアリングや各種ペダルの操作イメージも同時に行う。)

※完熟歩行=×、慣熟歩行=○ですので、くれぐれも間違えないように。



☆スタート前にすること(落ち着くことが大切)


■コース上に2台入れて走行させるイベントでは、スタートのタイミングを確認しておくこと。

■路面状況に応じて、ショックの減衰力やタイヤの空気圧を調整しておくこと。

■ボンネット・トランク・リヤハッチ等が確実にしまっているかどうかを再度確認する。
(走行中に開きやすい車輌はガムテープなどで補強しておくこと。)

■自分の予想出走時間の10分前までには、車輌に乗り込み走行準備をしておくこと。
ただし、あまりにも早く車に乗ると緊張しすぎて失敗することがあるので注意すること。

■乗車後に、再度コースの3次元的なイメージ走行が出来るかを確認する。
(コース図を見えるところに貼っていると、コースを平面的に記憶するので、あまり奨められない。)

■エンジンを始動時にはトラクションコントロール等の各種制御の解除を同時に必ず行う。



☆スタート直前(もう色々迷ってはいけない)


■スタート前に緊張しやすい場合は深呼吸をしたり、大声を出したりして緊張をほぐす努力をすること。

■イベントであることを意識しないようにし練習会に参加している様な気楽な気持ちになるように自分に暗示をかける。

■自分のパドックからスタート地点までの移動の際には
ブレーキテストやホイールスピンなどは厳禁であり、完全徐行をすること。
(オフィシャルに確認された場合には失格となる場合がある。)
現に上級と言われているドライバーの中にも、オフィシャルの目を盗んでパドック内で、
ブレーキテストやホールスピン等の危険行為をする不心得者がいるが、
そのようなマナーの低いドライバーの真似は絶対にしないこと。

■アイドリングでマフラーに水の溜まりやすい車輌(特にホンダ車)は後続車や
人の迷惑のかからない地点で空ぶかしをして水を飛ばしておくこと。
(スタート地点の路面を濡らさない為に。)

■スタート方式は車が計測機(光電管)を通過してから計測を開始する『フライングスタート』と
信号機(クリスマスツリー)が赤色又は黄色から青色になった時に計測を開始する
『スタンディングスタート』の2種類があるが現在では前者の『フライングスタート』が主流である。

■スタート員の指示でスタートラインに付けスタート員の合図でスタートするのであるが、
スタートのポジションは路面状況や次のコーナーの進入角度を考えて、
左右又はやや斜めにオフセットすることも考えて決めること。
(けして漫然とスタート地点に付かないこと。)
また、『フライングスタート』の場合はスタート合図と同時にあわててスタートすると、
エンジンストール等の失敗をすることがあるので必ず一呼吸おいてから落ち着いてスタートすること。
(あまりにも長い間スタートしないと、オフィシャルに注意されることがある。)
『スタンディングスタート』では青色になってからスタートするのであるが、
ベストなスタートは青色になった時には車が動きはじめていることで黄色が消えた瞬間にクラッチミートを開始する。
ただし、少しでもタイミングが早いとフライングを取られるので注意すること。



☆VTR(記念撮影ではないんだよ)


■出来るだけ友達やクラブ員に頼んで自分の走行ビデオとライバルの走行ビデオを撮影してもらうこと。

■記念撮影ではなくデーター収集用なので車だけを大きく撮るのではなくライン取りや、
パイロンとの位置関係が良くわかり、区間タイムを計測しやすいように撮影してもらうこと。
(特に車の進行方向のスペースを多めに撮ってもらうこと。)



☆1トライ目と2トライ目にする事(反省とにかく反省)


■よほど疲れていない限りイベントに対する集中心を失う場合があるので、
仮眠は取らない方が良いが、しかたなく仮眠する場合は少なくとも自分のスタート時間の30分前には起きて、
再度集中するように努力すること。

■1トライ目の自分の走行をビデオで確認し、失敗した所の原因を探す。

■走行区間を6〜10区間に分けて、自分のタイムとライバルのタイムをパソコンで解析するか
ビデオカメラで再生してストップウォッチで計測し区間ごとのタイム差を確認する。

■区間タイムの悪い所をチェックし、2トライ目の走行方法(ライン取り等)を再検討する。

■昼休みの慣熟歩行は1トライ目のミスをしたところを集中的に確認する。
(あまりに意識しすぎると失敗する。)

■他車の走行はあくまでも参考とし、自分の走行方法は変えないこと。
特に普段の練習でやったことがないようなライン取りや走行方法は絶対に考えないこと。
(必ず失敗する。)

■2トライ目の為のショック番号やタイヤの空気圧の変更は
路面状況が急激に変化(ドライからウエット等)しない限り、慣れない内は行わないこと。
また、練習会等で試したことが無いようなショック番号選択や空気圧設定は絶対に行ってはいけない。

■2トライ目はライバルとのタイム差を気にしすぎて無理な運転で自滅する場合が多いので、
自分の実力を十分発揮することだけを考えて走行すること。
特に、ブレーキングポイントを先にしてタイムアップを求める様な考え方が最も危険である。



☆再車検(違反してないなら堂々と)

■オフィシャルからの特別の指示が無い限り、
自車走行後から各クラスごとの正式結果発表までは車輌保管が義務付けられており、
基本的には車輌に触れてはいけないことになっているので注意すること。
特にオフィシャルの許可無くボンネットを開けたり、ジャッキアップをしたりすると失格となる場合がある。

■上位入賞(一般的に1〜3位まで)した場合には、
再車検を受けるので自分の車輌の側でオフィシャルの指示があるまで待機していること。
(再車検場に移動する場合もあるので場内アナウンスに注意していること。)

■再車検では、車輌の改造方法が車輌規則に合致しているかを主にチェックされる。
チェック項目によってはジャッキ・工具・書類(車検証やカタログ等)が必要な場合があるのでオフィシャルの指示に従うこと。



☆表彰式(一度勝ったら辞められない)


■表彰式はたとえ入賞を逃しても必ず参加するべきもので先に帰る様な人間はたとえ入賞しても誰にも賞賛されない。

■やむ終えず先に帰る場合は、必ず主催責任者(競技長・その他役員)に理由を言って了解をとること。

■レーシングスーツを持っている場合は必ず着用し表彰を受けること。

■下位から呼び出された場合は、2位・3位の者は表彰台に1位の人のが登壇するまで、
表彰台の後ろで待機するのがマナーである。



☆イベントが終わったら(発つ鳥、後を濁さず)

■会場によっては退出時間の指定が在るので、速やかに帰りしたくをすること。

■ゼッケンは必ずはがして帰ること。
(一般公道をゼッケンを貼ったまま走行しないこと。)

■自分で出したゴミは必ず持ち帰ること。
(会場によっては捨ててもOKな場合がある。)

■イベント終了後は気分が高揚しているためにスピードをだしやすいので事故には特に注意すること。

■走行時間は1日で2〜3分しか無いが、極度に集中し走行しているために、
かなり疲労しているはずなので、居眠り運転には十分注意すること。





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