直巻車高調整サスペンションの解説
■「直巻車高調整式サスペンション」のメリットは?
アルファが考える「直巻車高調整式サスペンション」の最大のメリットは、
スプリングレート選択の自由度が「純正形状サスペンション」よりも幅が広い事です。
走行コースやドライバーの好み、タイヤサイズの変更等による、
スプリングレートの変更が比較的容易に出来ます。
また、微妙な車高の調整(mm単位の)による車両の姿勢変更も可能です。
ストラット式サスペンションの場合には、
キャンバー調整式ピロアッパーマウントを併用した場合に、
純正形状サスペンションよりも、幅広いキャンバー調整が可能です。
■「直巻車高調整式サスペンション」のデメリットは?
まずは、「純正形状サスペンション」よりも、一般的に設定価格が高いことです。
(アルミ製のスプリングシート等の補助パーツが多く必要な事や、
L0調整機構(シェルケース長の調整機構)等の付加的な装備のコストが
主な原因ですので、ショック(シェルケース)単体での補修交換の際には、
純正形状ショックとの価格差は殆どなくなりますが・・・。)
「バネレート選択の自由度の高さ」や、「アライメント調整の容易さ」がかえって災いして、
素人考えでのセッテイング変更により、トータルバランスを狂わせてしまい、
操縦性が悪化し、結果的にタイムダウンをする危険性もあります。
■初心者でも「直巻車高調整式サスペンション」が良いのか?
よく聞かれる質問ですが、「YES」でもあり「NO」でもあります。
ある程度の範囲内でセットアップが煮詰まっているサスペンションキットであれば、
初級レベルの選手にもお薦めできますが、
暫定的?なセットアップの直巻車高調整サスペンションの場合には、
購入後にスプリングレート等の変更が必要になる場合が多々あるので、
かえって、煮詰まっている純正形状サスペンションキットの方が、
色々と悩まなくても良い分、ドライビングテクニック向上に集中できます。
■セットアップの注意点は?
純正形状ショックを外観だけ直巻タイプに変更したような
セッテイング(スプリングシートを変更しただけの状態)のショックは、
装着する価値も意味も有りませんので、
必ず、「減衰力」、「ストローク」、「ケース長」等を適切に変更して下さい。
8Kから15K等への極端なレート変更には、
単なるスプリングシートの移動では対応できませんので、
ストローク調整等の細かなセットアップが必要になります。
スプリングレート変更時には、必ずスプリングの遊びが無いことを
確認し、一定走行後にも遊びが無いことを必ず再確認してください。
(新品スプリングは初期ヘタリで自由長が少し短くなる事があります。)
初心者の方は、自分の考えで、やたらにセッテイング変更をせずに、
専門SHOPと相談しながらセットアップすることをお薦めします。
■お薦めの製品は?
アルファでは初心者から全日本選手まで幅広く対応する
「アルファ・サスペンションキット」をお薦めしています。