アルファ・ワークスガレージ

レーシングスーツの解説




レーシングスーツの定義
レーシングスーツに関しては、厳密な定義はありませんが、
一般的な概念としては、下記の様な要件を満たしているスーツが
「レーシングスーツ」と呼ばれています。

・スーツの素材(繊維)が「難燃性」又は「耐火性」であること。
・手首、足首、首周りから異物(ガラス片や炎)が侵入しない又は
 侵入し難い形状であること。
・運転中の手足の動きを規制しない形状であること。

上記の観点から、同じように見えていてもメカニックスーツ(いわゆるツナギ)は
レーシングスーツとは見なされていません。


何で「レーシングスーツ」が必要なのか?
「まだ初心者だから・・・。」とか「運転が下手だから・・・。」等と初心者や入門者が
レーシングスーツを着ない理由として言っているのを良く耳にしますが、
レーシングスーツは「機能製品」であり、カッコを付ける為の
「ファッション製品」ではありません。
万が一の事故の際に、ドライバーを飛散したガラスや炎から守る
非常に大切なアイテムです。

また、ジーパンやトレーナー等とは異なり、動きの激しいドライビングに対応する為に、
肩や腰の部分が一般の衣服とは異なる特殊な形状になっています。

草野球でもユニフォームが当たり前の様に、
モータースポーツでもレーシングスーツは常識であると、
アルファでは考えています。
(一度着慣れてしまえば、ジーパンやトレーナーでは気合いの入った
ドライビングは出来なくなります。)


既製品とオーダーメイド、どちらが良いのか?
もちろんベストチョイスは体型にフィットする「フルオーダーメイド」ですが、
体型的に特殊な場合を除いて、S.M.L.LL等の既製品でもOKだと思います。
ただ、出来れば袖や裾の長さ調整を依頼できるメーカーの製品がお薦めです。
基本体型は「Lサイズ」だが手足の長さは「Mサイズ」等という人の場合には、
既製のMサイズやLサイズのレーシングスーツのままでは、
かえってドライビングの障害になる可能性もありますので、
メーカーの選択には十分に配慮をしてください。

フィットしないレーシングスーツを着るぐらいなら、体型に合っている
ジーパンやトレーナーの方がまだ良いと思います。


素材によって違いはあるのか?
市販のレーシングスーツの基本素材には、ノーメックス(ディポン社製の耐火繊維)と
綿の混紡の2種類が存在しますが、アルファでは「ノーメックス製スーツ」をお薦めしています。
ノーメックスは繊維のしなやかさと、耐久性が特に優れていますが、
コストの関係で、製品の価格設定が一般的に高めです。
ただ、最近では2万円台の良質な製品も出回っていますので、
初心者や入門者の方にもお薦めできます。


シングル、ダブル、トリプル?
レーシングスーツには素材の違い以外に、繊維の使用枚数の違いで、
大きく分けて、「シングルレイヤー」、「ダブルレイヤー」、「トリプルレイヤー」の
3種類があり、国際格式の耐久レース等ではトリプルレイヤーの「FIA公認スーツ」が
義務付けられていますが、国内のジムカーナ、ダートラ、ラリーでは特に指定はありません。

より高い安全性を求める場合には「トリプルレイヤー」がお薦めですが、
やはり、トリプルレイヤーは繊維の量が多いのでスーツ自体が重くなり、
夏の走行はかなり暑くなるので、一般的には「ダブルレイヤー」がお薦めです。

ただ、初心者や入門者の場合には、1着目は「シングルレイヤー」を選択し、
2着目に「ダブルレイヤー」を選択するのも良いと思います。
(2着目のダブルレイヤーを購入した後に、1着目のシングルレイヤーを
練習用に使用するのも合理的な考え方だと思います。)


購入上の注意点は?
スーツを購入する際に最も重要な点は、
自分の体型にフィットする製品を選ぶことです。
出来れば実際に試着して購入するのがベストですが、
試着出来ない場合でも、細かいことを相談しやすいメーカーを選んで下さい。

なお、海外製品の場合にはフルオーダー以外はお薦め出来ません。
日本人の基本的な体型にマッチしない製品が多いので特に注意して下さい。







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