アルファ・ワークスガレージ

タイヤ・エアーゲージの解説

リジット・エアーゲージ(アナログタイプ)

リジット・エアーゲージ(デジタルタイプ)


何で「エアーゲージ」が必要なのか?
「そんなことは当たり前だろう!!」といわれるとは思いますが、
タイヤの空気圧の調整で車の基本的な挙動を大きく変更出来ることは、
モータースポーツを長年経験してきた人には常識でも、
一般には意外と認知されていませんし、モータースポーツ実戦経験者の中にも、
いい加減な精度のエアーゲージで調整している人も、思いの外多いのが実状です。

近年のタイヤメーカー各社の激しい開発競争による、
タイヤサイズの拡大やコンパウンド変更による性能の向上により、
昔の競技タイヤよりもエアー圧の変化に敏感なタイヤが増えてきています。
特に、扁平率が45%や40%のラジアル構造のタイヤは、0.1Kgf/cm2程度の
エアー圧変化で操縦性が大きく変わることも有ります。

イベント会場の選手同士の会話の中でも、
タイヤのエアー圧に関する話題が多いのも十分にうなずけます。
実際に上級ドライバーの中には、路面温度を測定しながら、
0.1又は0.05単位でのエアー調整をこまめに行っています。

1台分の価格が10万円以上で、摩耗の激しい競技用タイヤを十分に使いこなし、
競技会で好成績をゲットするためには、高精度のエアーゲージが
必須だとアルファでは考えています。


アナログタイプとデジタルタイプ、どちらが良いのか?
アルファでは一般的には「アナログタイプ」をお薦めしています。
より緻密なエアー管理を数値で行いたい、プロフェショナルには
高精度な「デジタルタイプ」もお薦めしますが、
高精度なデジタルタイプは価格が10万円前後もしますし、
使用可能温度域が0℃以上となっていますので、
寒冷地での使用やウインターラリーでの使用は出来ませんので、
やはり、アナログタイプが一般的だと考えています。


メーターの規格によって違いはあるのか?
エアーゲージの心臓部というべき本体の圧力計の精度に関する規格は、JIS規格です。
圧力計の規格には、「1.5級」、「1.0級」、「0.75級」、「0.5級」の4種類があり、
数値が小さいほど高精度な圧力計となっています。
当然の事として、高精度の圧力計を使用しているエアーゲージは
製品価格もより高い設定になっています。
一般使用では、「1.5級」や「1.0級」のエアーゲージでも十分対応出来ますが、
微妙なエアー調整を要求される競技の場合には、やはり「0.75級」以上の
高精度な圧力計を採用しているエアーゲージをお薦めします。


減圧弁の必要性は?
大まかな調整には減圧弁の必要性は少ないのですが、
最終的なエアーの微調整には、やはり減圧弁が装備されている
エアーゲージが優位です。


購入上の注意点は?
予算にもよりますが、メーターに圧力計の規格が書いていない製品は、
精度的な保証が有りませんので、競技に使用するのは避けるべきだと思います。
製品価格が高くても、オーバーホールが可能で、長期間使用可能なエアーゲージが
結果的に安くつくことも十分に認識して下さい。
(精度証明書が付属されていれば完璧です。)


圧力計の国際単位について。
近年の国際単位SI化により、JIS規格の圧力計表示単位は「Kgf/cm2」より
「kPa(キロパスカル)」に変更されています。
従来の「2Kgf/cm2」は「約200kPa」に相当します。
各タイヤメーカーのカタログでのエアー表示も、すでに「kPa(キロパスカル)」が
メインになっています。(従来の「Kgf/cm2」も併記しています。)

エアー圧を聞かれて、「2キロだよ」と答えると、
年がばれると、笑われる時代が来るのかもしれませんね・・・。

国際単位(kPs)の表示






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