アルファ・ワークスガレージ

ジュラルミン・ホイールナットの解説



RN-20TS


何で「ジュラルミンナット」に交換する必要があるのか?

「ジュラルミン・ホイールナット」を交換する必然性を聞くと、
大半の人が、「軽量化」と答えることが多いのですが、
アルファは、「ジュラルミン・ホイールナットに交換する最大の目的は、
ハブボルトの破損防止だ。」と答えます。
(もちろん軽量化効果が皆無だとは言いませんが・・・。)

純正スチールナットの場合には、「締めすぎによるハブボルトの伸び」、
「錆等によるナットとハブボルトの癒着」等のトラブルを誘発しやすく、
最悪の場合には、ナットを緩めるときにハブボルトが破損する可能性があります。
その点を防止するのが、ジュラルミンホイールナットです。
ジュラルミンホイールナットはスチールナットに比べて、
やはり強度的には劣っているので、締めすぎによるハブボルトの伸びは発生しにくく、
また、異種材なので、錆等による癒着も起きません。

極端な締めすぎ等による、万が一のトラブルが発生した場合でも、
ナット側はダメージを受けますが、ハブボルト側には影響が少ないので、
ナットの交換で簡単に修理できるメリットがあります。
ハブボルト側の修理には、工賃がかなり必要になりますので、
ハブボルトを1本交換する工賃で、ジュラルミン・ホイールナットが
1台分購入できることもあります。

また、競技会場で万が一ナット側が破損しても、
ナットの交換で直ぐに対処出来ますが、
ハブボルト側を破損した場合には、現地での修理は非常に困難なので、
その競技会での走行が出来なくなる可能性があります。
(ハブボルトが破損した状態での走行は、まず認められることはありません。)


袋タイプと貫通タイプ、どちらが良いのか?

色々な考え方があると思いますが、アルファでは「袋タイプ」を薦めています。

「貫通タイプ」の場合には、軽量と言う観点では、「袋タイプ」よりも
優れていると言えますが、穴の部分から泥等が進入する可能性があり、
ハブボルトの保護」が「ジュラルミン・ホイールナット」の最大の役割だと
考えているアルファでは、このタイプは薦めていません。


色によって違いはあるのか?

「ジュラルミン・ホイールナット」の着色は、アルマイト処理で行われています。
色による性能差はありません。(個人的な好みで選択してください。)
ただ、赤や黒等の色の濃いナットは、日光等の影響で
長期間使用すると退色(色が薄くなる)する傾向がありますので、
特別、色にこだわらなければ、「シルバー」がお薦めです。
「シルバー」はジュラルミン本来の色に近いので、
頻度の高いタイヤ交換サイクルでもナットの傷が
目立たないというメリットがあります。


耐久性は?

「ジュラルミン・ホイールナット」は一般的に、
「超々ジュラルミン7075材」を使用しているので、かなりの高耐久性ですが、
ジムカーナ等のタイヤ交換頻度の高い使用条件では、定期的な交換が必要です。
タイヤの交換頻度は人それぞれですが、それなりの交換頻度の場合には
最低2年に一度は交換した方が安心です。


使用上の注意点は?

「ジュラルミン・ホイールナット」の脱着に、エアーインパクトを使用する際には
ナットの早期摩耗・破損の原因になりますので、
コンプレッサーのエアー圧設定には十分に配慮してください。

ナットを締め付けるときは、十字レンチ、規定トルク内の
電動インパクトレンチの使用を強く推奨します。
(電動インパクトレンチを使用した場合には、締め付けトルクが
不均等になる場合がありますので、必ず、十字レンチやトルクレンチで
締め付けトルク「10〜12kg・m」の再確認をしてください。)


お薦めの製品は?

アルファでは「袋タイプ」で高強度を誇る「リジット・ホイールナット」をお薦めしています。



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